定期的に見返すシリーズ「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」
3周目
1/
あなたは本当の価値を付加しているのか、それとも単に情報をあちこちへ流しているだけなのか。付加価値をどうやって高めようとしているのか
2/
ここでカギとなる大切な考え方は、最も長い(あるいは最も困難な、最も要注意の、または最も費用のかかる)ステップから生産の流れを組み立てて、逆に考えてゆくという点である。 3つのステップのすべてについて、いつ始まりいつ終わったかに注目すること。 最も重要不可欠なステップ(卵をゆでるのに必要な時間)を中心に流れを計画し、他のステップはそれぞれの処理時間に応じてずらす。 これを、生産関係の専門用語では〝 相殺(相互埋合わせ・調整)〟したいう。
3/
私の活動、つまり、情報収集、情報提供、意思決定、ナッジング、役割モデルのうち、ミーティング以外でできるものはいったいどれだろうかと。 答えは実際問題として、なし、なのである。 ミーティングこそマネジャーとして活動する機会を提供しているのである。 人と顔を合わせることそのものは、もちろんマネジャーの活動ではない。 それはひとつの〝手段〟である。マネジャーは自分の仕事を、ミーティングで、あるいはメモを書くなりして、あるいは、拡声機を通じて、することができる。 だが、自分が達成したいことに対し、最も効果的な手段を選ばなければならない。 それこそがマネジャーに最大のテコ作用を提供するので
4/
マネジャーの生産性、つまり、稼働単位時間あたりのアウトプットは次の3つの方法で増加できる。 1 マネジャーが自らの活動を遂行する速度を速めて、仕事をスピードアップする。 2 いろいろな経営管理活動に関連のあるテコ作用を増加する。 3 マネジャーの活動のミックスを、テコ作用の低いミックスから、より高いミックスに換える。
5/
マネジメントの〝 技術〟というのは、一見比較してみて同じくらいの重要度を持つ多くの活動から、テコ作用の優れたものをひとつ、2つ、あるいはせいぜい3つほど選び出して、それに集中する能力にある。
6/
最後までトコトン、フォローしない権限委譲は〝職務放棄〟だという原則をよく考えておいてほしい。
7/
マネジャーがタスクからすっかり足を洗うことなどはできない。 権限委譲をした後でも、仕事の完了に対してはやはり責任があり、委譲した仕事のモニタリングは、結果を確実にもたらすための唯一の実際的方法である。 このモニタリングは干渉でもおせっかいでもなく、活動が期待どおりに進行しているかどうかを確認することを意味する。
8/
かつては不規則だったものを規則的にするのが、基本的な生産の原則であり
9/
マネジャーは意思決定もするし、人の意思決定の援助もする。 この基本的なマネジャーの仕事は両方とも、膝を交えての話合いのとき、したがってミーティングを通じてのみ遂行できる。 だから、ミーティングはマネジャーが仕事を遂行する〝手段〟そのものにほかならないと、私はここでもう一度主張しておきたい。 ということは、われわれはミーティングの存在の当否と戦うのではなく、むしろその時間をできるだけ能率良く使わなければならないのである。
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マネジャーには2つの基本的な役割があるので、2種類のミーティングが基本的にある。 ひとつは〝プロセス中心〟のミーティングと呼ばれ、そこでは知識の共有化と、情報交換が行なわれる。 こうした会合は定期的に開催される。 もうひとつのミーティングの目的は、具体的な問題の解決である。 〝 使命中心〟と呼ばれるこの種のミーティングでは〝意思決定〟をすることが多い。 特別な目的のために随時開かれるミーティングである。
11/
ワン・オン・ワンを実施する頻度はどのくらいが適当か。 あるいはこう設問してもよい──こういったミーティングがどのくらい頻繁に必要とされるかを、何を基に決めたらよいのか。 答えは、部下一人ひとりの〝職務または 課題 での習熟度〟である。
12/
具体的な意思決定のため召集するミーティングは、出席者が6、7人以上になると、スムーズに動かなくなることを忘れてはならない。
13/
経営管理の重要な課題のひとつは、事前に次の6つの重要な質問を自問自答してみることである。 ■どのような意思決定をする必要があるのか? ■それはいつ決めなければならないか? ■誰が決めるのか? ■意思決定をする前に相談する必要があるのは誰か? ■その意思決定を承認あるいは否認するのは誰か? ■その意思決定を知らせる必要がある人は誰
14/
マネジャーの最も重要な 仕事 は、部下から最高の業績を引き出すことである。 したがって高いアウトプットの妨げとなるものが2つあるとすれば、マネジャーとしての問題の取組み方は2つあることになる──それは〝訓練〟と〝 動機づけ〟である。
15/
明確な構造を持つマネジメント・スタイルのほうがコミュニケーション志向のスタイルよりも価値が低いなどと、判断しないことである。 何が「良く」て何が「悪い」ということは、あなたの考え方や行動の中で、いかなる場も占めてはならない。 われわれが追究しているのは、何が最も〝効果的〟かという点である。
16/
問題は、マネジャーの自己認識である。われわれは実際以上に、もちろん部下たちが考えている以上に自分自身のことをコミュニケーションの良い人、権限委譲をよくする人だとみなしがちである。
17/
自分のアウトプットを明確化する。 つまり自分が管理し、また影響力を及ぼしている組織のアウトプットの構成要素は何か。 重要度順にリスト・アップする。
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部下一人ひとりのタスク習熟度を低い、中位、高いに分類する。 それぞれにふさわしいマネジメント・スタイルを評価する。 今、自分の用いているマネジメント・スタイルをあるべきスタイルと比較する。
2周目
1/
最後までトコトン、フォローしない権限委譲は〝職務放棄〟だという原則をよく考えておいてほしい。
2/
マネジャーの生産性、つまり、稼働単位時間あたりのアウトプットは次の3つの方法で増加できる。 1 マネジャーが自らの活動を遂行する速度を速めて、仕事をスピードアップする。 2 いろいろな経営管理活動に関連のあるテコ作用を増加する。 3 マネジャーの活動のミックスを、テコ作用の低いミックスから、より高いミックスに換える。
3/
私の活動、つまり、情報収集、情報提供、意思決定、ナッジング、役割モデルのうち、ミーティング以外でできるものはいったいどれだろうかと。答えは実際問題として、なし、なのである。ミーティングこそマネジャーとして活動する機会を提供しているのである。人と顔を合わせることそのものは、もちろんマネジャーの活動ではない。それはひとつの〝手段〟である。マネジャーは自分の仕事を、ミーティングで、あるいはメモを書くなりして、あるいは、拡声機を通じて、することができる。だが、自分が達成したいことに対し、最も効果的な手段を選ばなければならない。それこそがマネジャーに最大のテコ作用を提供するのである。
4/
どのようなスタイルのリーダーシップであってもそれが力を発揮しうるのは、マネジャーが自分は組織内の人々のための役割モデルでなければならないと認識し、意識してそれに重点を置いているときだけである。
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レポートにはもうひとつまったく別の機能がある。レポートが公式化されて記録されるときに、それを書く人は口頭でいうときよりも、厳密にならざるをえない。レポートの作成者はその説明の中で、トラブル個所を確認し処理せざるをえない。つまり、そういう規律と思考を自らに課さざるをえないところから、レポートの価値が生じてくるのである。レポートは情報を伝える方法というよりは、〝自己規律訓練〟の〝手段〟なのである。レポートを〝書くこと〟は重要だが、読むことは重要でないことが多い。
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1 めざすことを明確にする めざす成果が明確でなければ、何をすべきかはわからない。最終的にどのような状態であるべきかがわからなければ、そこまでの道筋も見えてこない。だからまず最初に、こう自問しよう。 「最終的にどこへたどり着きたいのか?」
7/
プロジェクトに対して、あるいは一連の活動、あるいは何に対してでも「イエス」と言うことは、その他のことについては「ノー」と暗黙のうちに言うことになる。ひとつの約束をするたびに、何かそれ以外のことを約束する機会を喪失するのである。
8/
カレンダーで先週のところを見る。活動を、重要性(テコ作用)の低いもの、中程度のもの、最重要のものに分類する。最重要に入るものをもっと多くするための行動計画を作成する。(どの活動を減らすことにするか)
9/
いま一番力を入れている最重要の戦略(行動計画)は何か。それを必要とした環境からの要請と、現在の状況や、事態の動きはどうか。もしこの戦略を成功裡に実施できたなら、あなたや会社にとって満足すべき状態が結果として現われてくると思うか。
10/
ひとつの問題は、マネジャーの自己認識である。われわれは実際以上に、もちろん部下たちが考えている以上に自分自身のことをコミュニケーションの良い人、権限委譲をよくする人だとみなしがちである。
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自分のアウトプットを明確化する。つまり自分が管理し、また影響力を及ぼしている組織のアウトプットの構成要素は何か。重要度順にリスト・アップする。
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ひとつの問題は、マネジャーの自己認識である。われわれは実際以上に、もちろん部下たちが考えている以上に自分自身のことをコミュニケーションの良い人、権限委譲をよくする人だとみなしがちである。
13/
マネジャーの最も重要な仕事は、部下から最高の業績を引き出すことである。したがって高いアウトプットの妨げとなるものが2つあるとすれば、マネジャーとしての問題の取組み方は2つあることになる──それは〝訓練〟と〝動機づけ〟である。
14/
1 わたしはどこへ行きたいか?(その答えが〝目標〟になる) 2 そこへ到達するためには自分のペースをどう決めるか?(その答えがマイルストーン、すなわち〝主要成果〟になる)
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経営管理の重要な課題のひとつは、事前に次の6つの重要な質問を自問自答してみることである。 ■どのような意思決定をする必要があるのか? ■それはいつ決めなければならないか? ■誰が決めるのか? ■意思決定をする前に相談する必要があるのは誰か? ■その意思決定を承認あるいは否認するのは誰か? ■その意思決定を知らせる必要がある人は誰か?
16/
具体的な意思決定のため召集するミーティングは、出席者が6、7人以上になると、スムーズに動かなくなることを忘れてはならない。
1周目
1/
あなたは本当の価値を付加しているのか、それとも単に情報をあちこちへ流しているだけなのか。付加価値をどうやって高めようとしているのか……という問いである。
2/
ここでカギとなる大切な考え方は、最も長い(あるいは最も困難な、最も要注意の、または最も費用のかかる)ステップから生産の流れを組み立てて、逆に考えてゆくという点である。 3つのステップのすべてについて、いつ始まりいつ終わったかに注目すること。最も重要不可欠なステップ(卵をゆでるのに必要な時間)を中心に流れを計画し、他のステップはそれぞれの処理時間に応じてずらす。これを、生産関係の専門用語では〝 相殺(相互埋合わせ・調整)〟したという。
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私はある 中間管理職 のグループに、マネジャーのアウトプットとは何かという質問をしてみた。 そこでの答えは次のようなものだった。 判断と意見 方向づけ・指示 経営資源の配分 間違いの発見 人材育成と部下の開発 教育訓練コースをこなすこと 製品計画の立案 協議の結果に基づく、約束事や、やる気 こういった事柄が果たして、マネジャーとしてのアウトプットを表わしているのだろうか。私はそうは思わない。 それはアウトプットではなく〝 活動〟であり、マネジャーが最終成果つまりアウトプットを上げるために〝なす〟べきことを記述したものである。
4/
自分の組織がどこまでか、
自分の影響力が及ぶ隣接組織とはどこまでか明確にしておかないといけない。
5/
いいかえれば、自分の〝テコ作用〟が最大となりそうな点に移るべきなのである。
6/
マネジャーの最も重要な 仕事 は、部下から最高の業績を引き出すことである。したがって高いアウトプットの妨げとなるものが2つあるとすれば、マネジャーとしての問題の取組み方は2つあることになる──それは〝訓練〟と〝 動機づけ〟である。
7/
チームメンバー全員が上のレイヤーに上がれるように支援し続ける。
問題はマネジャーの自己認識である。 われわれは実際以上に、もちろん部下たちが考えている以上に自分自身のことをコミュニケーションの良い人、権限委譲をよくする人だとみなしがちである。
8/
自分のアウトプットを明確化する。 つまり自分が管理し、また影響力を及ぼしている組織のアウトプットの構成要素は何か。重要度順にリスト・アップする。
9/
カレンダーで先週のところを見る。 活動を、重要性(テコ作用)の低いもの、中程度のもの、最重要のものに分類する。 最重要に入るものをもっと多くするための行動計画を作成する。(どの活動を減らすことにするか
これよさそう。
やったことを全て書き出して振り返りする。
10/
部下一人ひとりのタスク習熟度を低い、中位、高いに分類する。それぞれにふさわしいマネジメント・スタイルを評価する。今、自分の用いているマネジメント・スタイルをあるべきスタイルと比較する。