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「最高の結果を出すKPIマネジメント」を読んだ


セールで半額?とかになってたので、「最高の結果を出すKPIマネジメント」を読んでみました。

想定していたより新しい気付きがあったのでメモ。

まとめ

CSF?

CSFはCritical Success Factorの略です。 直訳すると「重要成功要因」。 事業成功のポイントを表しています。  KGIを達成するためには、やらなければならないプロセスがたくさんあります。 その中で、最も重要なプロセスのことです。

KGI,KPIはよく聞くワードだし、仕事上少なからず意識しているが、CSFは意識したことがなかった。

KGIを分解する→KPIに落とし込む→KPIに繋がる施策を実施する

という思考回路だったけど、この実際にどのKPIがKGIに繋がる重要要素になるのか(CSFになるのか)を見極め、そのKPIにフォーカスする。までがセット。

良いKPI

良くないKPI

  1. たくさんの数値目標を設定している。

  2. 現場がコントロールできない指標を設定している。

  3. 先行指標ではなく、遅行指標を選択している。

KGI, KPI, CSF

KPIマネジメントの正しいステップ

  1. KGIの確認 (利益〇〇億円など)

  2. KGIと現状のギャップの確認

  3. プロセスの確認 (モデル化)

  4. 絞り込み (CSFの設定)

  5. 目標設定

  6. 運用の確認 (整合性・安定性・単純性があるかどうか)

  7. 対策の事前検討

  8. コンセンサス

  9. 運用

  10. 断続的に改善

このステップに完璧に従う必要はなさそうだけど、参考までに。

絞り込み(CSFの設定)

  1. 定数と変数を分ける

  2. 残った変数からCSFを選択する

例えば、私が事業開発を担当していたときのケースです。 売上=量(利用者数)×CVR(歩留まり率)×平均単価(価格)のうち、価格を定数と置きました。 実際は少し変化するのですが、この価格を上げるというオペレーションをしないと決めた、あるいはできないと確認しました。 利用者(個人)に企業を紹介するのですが、いくらの商品を購入するのかは、利用者の状況と企業の商品力と営業力に依存する部分が多く、我々ではコントロールができません。 コントロールできないので、定数だと置いたわけです。 すると残りは量(利用者数)とCVR(歩留まり率)になります。 アプローチ量を増やすには、集客費用の投資など新たなリソースが必要になることが多いです。 リソースとは資金や人員のことです。 私が担当していたのは事業開発、つまり新規事業の立上げでした。 資金や人員は限られています。 私たちのCSFは自然とCVR(歩留まり率)となるわけです。 次にCVRを向上させるステップをさらに因数分解します。 例えば、認知→利用→企業紹介というステップに分解し、企業紹介を増加させることをCSFと決めました。 さらにデータを分析すると、利用者に企業を1社紹介するよりも、複数社紹介する方が成約になる可能性が高い(=CVRが向上する)ことをデータで把握できました。 結果、この複数社の企業を紹介することがCSFだと決めたのです。

「CVRをKPIにしましょう。」というところまでは、誰しもが到達しそうだけど、これを更に分解して”企業紹介数”がKPIの1番インパクトするはずだから、そこに注力する。というところまでで思考を巡らせる必要がある。

そこまでいかないと結局、“認知”や”利用”にもリソースを割いてしまい、結局KGIに結びつなかった。という結果になってしまう。

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