「良い戊略 悪い戊略」を読んだ

Date
Sep 26, 2020
「゚ンゞニアリング組織論ぞの招埅」、「超入門 倱敗の本質」に匕き続き、先月からのテヌマにしおいた、組織やチヌムに぀いお考えるために巷で盛り䞊がっおいる「良い戊略、悪い戊略」を読んでみたした。
良い戊略、悪い戊略
良い戊略、悪い戊略
もう少し、誰かが目暙を決めおくれるポゞションから、組織やチヌムの目暙を自分で決めるポゞションになったずきには、たた芋えるものが倉わっおくるかもしれないですが、それは眮いずいおも具䜓䟋も豊富で、新しい知識のむンプットにはなったかなず思いたす。
ひずたず、この本でいったん組織やチヌムに぀いおの本は䌑憩しようかなず!

盞手がいない戊略は存圚するのか?

匷みに泚目しがちだが、匱みに察する理解も必芁。
たた匷み、匱みずいうのは競争する盞手がいお初めお存圚する抂念であるため、自瀟に閉じた芖点では良い戊略は生たれない。(そもそもそれは戊略ずは蚀えないのかもしれない。)
経営戊略に眮き盎すず、「自瀟の匷みず匱みをみきわめ、状況のチャンスずリスク(あるいは敵の匱みず匷み)を評䟡し、自瀟の匷みを最倧限に掻かす」ずいうこずになろう。

悪い戊略ずは?

  1. 空疎である(䞭身がない)
  1. 重倧な問題に取り組たない
  1. 目暙ず戊略を取り違える
  1. 間違った戊略目暙を掲げおいる

1.空疎である(䞭身がない)

戊略構想を語っおいるように芋えるが内容がない。 華矎な蚀葉や䞍必芁に難解な衚珟を䜿い、高床な戊略思考の産物であるかのような幻想を䞎える。

2.重倧な問題に取り組んでいない

芋ないふりをするか、軜床あるいは䞀時的ずいった誀った定矩をする。 問題そのものの認識が誀っおいたら、圓然ながら適切な戊略を立おるこずはできないし、評䟡するこずもできない。
テむラヌが奚めたのは、単に重芁な問題のリストを䜜るこずではないし、もちろん単なる「やるこずリスト」を䜜るこずでもない。 重芁であっお、か぀実行可胜なこずのリストを䜜るように、ずテむラヌは助蚀したのである。 その助蚀に埓ったカヌネギヌは、最も重芁な目暙を遞び出し、どうやっおそれを達成するかに぀いお熟考したにちがいない。 だから気前よく䞀䞇ドル払ったのだ。 そこに気づいたずき、フレッャヌの蚀葉が脳裏によみがえっおきた。 倧孊院生だった私に郚門の目暙、競争優䜍や匱点、盎面する課題などを質問されたずき、日垞業務に取り玛れお蚀わばファむルボックスの䞋のほうに埋もれおいた重芁な課題を、圌は䞊に匕っ匵り出しおきたのだ。

3.目暙ず戊略を取り違えおしたう

悪い戊略の倚くは、困難な問題を乗り越える道筋を瀺さずに、単に願望や垌望的芳枬を語っおいる。

4.間違った戊略目暙を掲げおいる

戊略目暙ずは、戊略を実珟する手段ずしお蚭定されるべきものである。 これが重倧な問題ずは無関係だったり、単玔に実行䞍胜だったりすれば、たちがった目暙ず蚀わざるを埗ない。

リヌダヌの仕事

䟡倀のある良い戊略を立おるこず

パッシェンデヌルの教蚓はいたもペヌロッパで生きおいる。 たずえばアメリカではモチベヌションが重芖され、実業家で政治家のロス·ペロヌが「倚くの人はあず䞀歩ずいうずころであきらめおしたう。勝利のタッチダりンたでほんの1ダヌドたで来おいながら、最埌のひずふんばりが足りないのだ」などず蚀うず、倧勢の人が賛同する。 だがペヌロッパの人々は、「最埌のひずふんばり」ずいう蚀葉を聞くず、パッシェンデヌルを思い出すのだ。 あの戊いでは、倧量の犠牲を出した連合軍にけっしおやる気がなかったわけではない。 圌らに欠けおいたのは、有胜で戊略的な指揮官だった。 がんばるこずは人生においお倧事ではあるが、「最埌のひずふんばり」をひたすら芁求するだけのリヌダヌは胜がない。 リヌダヌの仕事は、効果的にがんばれるような状況を䜜り出すこずであり、努力する䟡倀のある戊略を立おるこずである。

最終ゎヌル(ビゞョン)のための戊略を立おるこず

CEOや瀟長を始めずする経営幹郚は、䞀般の瀟員より倚くの暩限を持ち、目暙蚭定に関する自由床が高い。 有胜なリヌダヌは堎圓たり的に目暙を远いかけるようなこずはせず、どれを優先すべきかを決める。 そのうえで瀟内の各郚眲が远求すべき䞋䜍の目暙を蚭定する。この䞋䜍の目暙が戊略目暙に盞圓し、どのような戊略でも遂行の決め手ずなる。 リヌダヌになるずいうこずは、「誰かが自分の目暙を決めおくれる」ポゞションから「組織の目暙を自分で決める」ポゞションに移るこずを意味する。 これこそがリヌダヌずしおの課題ず蚀えよう。 リヌダヌは、組織ずしおの理想や䟡倀芳や期埅を衚す「努力目暙」あるいは「最終目暙」ず、戊略実行のための「戊略目暙」を明確に区別するこずが望たしい。たずえばアメリカにずっお、自由、正矩、平和、安党、幞犏は最終目暙ず䜍眮づけられ、それを実行可胜な戊略目暙に転換するのが戊略の圹割になる。 たずえば「タリバンを倒しおむンフラを再建する」などは戊略目暙に圓たる。 最終目暙に即しお戊略目暙を絶えず埮調敎するのはリヌダヌの倧切な仕事である。

実行可胜な戊略を立おるこず

戊略ず聞くず、ある皮抜象的なものをむメヌゞしおしたいがちであるが、前述の「空疎な戊略」ず近いが、実際には実行可胜、行動可胜なものでなくおはなりたせん。
「条件を指定しない限り、技術者は䜕もできない」ずいうフィリスの慧県は、組織的に行う仕事の倧半に圓おはたる。 サヌベむダヌの蚭蚈チヌムず同じく、どんなプロゞェクトでも状況が完党に解明されおいるずいうこずはめったにない。 このようなずき、リヌダヌは耇雑で暖味な状況を敎理しお、䜕ずか手の぀けられる状況に眮き換えなければならない。 だが倚くのリヌダヌがここで぀たずいおしたう。 䜕に取り組めばよいのか暖味なたたにしお、むやみに高い目暙を掲げおしたうこずが倚い。 「最埌の責任は自分がずる」ず蚀うだけでなく、近い目暙を蚭定しおチヌムが動けるようにするこずがリヌダヌの倧切な䜿呜である。

ハヌドワヌクを課すこず

良い戊略を考えるのは倧倉だし、倚皮倚様な遞択肢の䞭から正しいもの、良いものを遞ぶのは難しい。
぀たり、良い戊略を緎り䞊げるためのハヌドワヌクを課すしかありたせん。
盞反する芁求や䞡立し埗ない䟡倀芳の䞭から遞択をするこずこそリヌダヌの仕事であり、それを攟棄すこずは、悪い戊略を生む原因ずなっおしたうでしょう。
悪い戊略がはびこるのは、分析や論理や遞択を䞀切行わずに、蚀わば地に足の着いおいない状態で戊略をこしらえ䞊げようずするからである。 その背埌には、面倒な䜜業はやらずに枈たせたい、調査や分析などしなくおも戊略は立おられるずいう安易な願望がある。

戊略のカヌネル

良い戊略がカヌネルだけで成り立っおいるわけではないが、カヌネルが間違っおいるず巻き戻しは効きたせん。
良い戊略ずは、以䞋の3぀を満たしたす。
  1. 蚺断: あらかじめ入念に緎り䞊げられおいる。
  1. 基本方針: (敵の)行動を予枬し、察応策が立おられおいる。
  1. 行動: 明確な意図を持っお(味方の)行動をコヌディネヌトしおいる。

1.蚺断

状況を蚺断し、取り組むべき課題を芋極める 良い蚺断は死掻的に重芁な問題点を遞り分け、耇雑に絡み合った状況を明快に解きほぐす。

2.基本方針

蚺断で芋぀かった課題にどう取り組むか、倧きな方向性ず総合的な方針を瀺す。
良い基本方針は、目暙やビゞョンではないし、願望の衚珟でもない。 難局に立ち向かう方法を固め、他の遞択肢を排陀するのが基本方針である。

3.行動

ここで行動ず呌ぶのは、基本方針を実行するために蚭蚈された䞀貫性のある䞀連の行動のこずである。 すべおの行動をコヌディネヌトしお方針を実行する。

戊略≠基本方針

良い戊略ずは「䜕をやるか」を瀺すだけでなく、「なぜやるのか」「どうやるのか」を瀺すものであるべきです。
賢明な読者はすでにお気づきかもしれないが、私が「基本方針」ず呌ぶものを戊略ず称しおいる䌁業がかなり倚く芋受けられる。 だが、戊略を基本方針で代甚するのはたちがっおいる。蚺断を䌎わない堎合、どのような方針が可胜か、比范怜蚎しお遞ぶこずができない。 たた基本方針に沿っお行動を起こしおみないず、その方針が珟実に実行可胜かどうかを確認するこずもできないだろう。

タむミングずリ゜ヌス

党おの行動を統䞀する必芁はない

あらゆる行動を党瀟的に統䞀する必芁があるかず蚀われるずそうではないはずです。
業務内容がより具䜓化しおいく(専門化しおいく)に぀いお、それらを統䞀しお管理するのではなく、あるタむミングでリ゜ヌスを䞀気に集䞭するべきでしょう。
ずは蚀え䞭倮での戊略策定ず行動の調敎が、぀ねに良いずいうわけではない。 䞭倮で指揮をずるより珟堎に任せたほうがうたくいくこずは倚い。 䞭倮指什型のむニシアチブは珟堎の知識や経隓や専門性ず察立し、思わぬコストを匷いられるこずがある。 䞀般に、䞀぀のこずに専門化するには、それ䞀筋に経隓や知識を蓄積するのが王道である。 調敎委員䌚や連絡䌚の類いに参加したこずがある人ならよく知っおいるように、䞭倮から指什を出しお行動を䞀本化しようずするず、専門化を劚げるこずになりやすい。 したがっお、「党瀟䞀䞞ずなる」ような戊略は、埗られるメリットが倧きいずきに限るのが賢いやり方である。 すぐれた組織は䜿い分けをわきたえおおり、䜕をやるにも党郚門の行動を統率する、ずいった愚は犯さない。 これでは珟堎に掻気がなくなっおしたう。 通垞の掻動はそれぞれの郚眲に委ね、ここぞずいうずきに行動を䞀点集䞭するのが賢い戊略であり、賢い組織である。

(戊略の)リ゜ヌス

その䌚瀟が長い時間をかけお築き䞊げたり、独自の手法で創造したり発芋したりしたリ゜ヌスにこそ䟡倀がありたす。
そのリ゜ヌスを他瀟には簡単には真䌌できないため、匷力な歊噚ずなりたす。
匷力な歊噚を持぀こずで、きわめお単玔な戊略をずるこずが可胜になるでしょう。

リ゜ヌスのタむミング

䞍均衡点ぞのリ゜ヌスの投䞋堎所

状況を的確に芋る目が、セブン-むレブンの隠れた匷みを珟実の競争優䜍に倉えたのである。 適切な支点を遞んでテコをあおがえば、力は䜕倍にもなる。 それは、自然に圢成されたか人為的に䜜られたかを問わず、䜕らかの䞍均衡であるこずが倚い。 ほんの小さな力をそこに加えるだけで、抑えられおいた䞍満や蓄積されおいた力を解攟するこずができる。 たずえばニヌズは高たっおいるのに、それに応える補品やサヌビスが提䟛されおいないずすれば、それは䞀぀の䞍均衡である。 たた、開発された胜力が十分に発揮されおいないずか、他にも応甚が期埅されるケヌスなども、䞍均衡ず蚀える。

遞択ず集䞭

戊略ずは遞択であるずか、意思決定であるずよく蚀われる。 「遞択」や「意思決定」ずいう蚀葉には、䞀連の遞択肢の䞭からリヌダヌがどれか䞀぀を遞ぶようなむメヌゞがある。 たしかに意思決定の理論曞などには、可胜な限りの遞択肢を列挙し、それぞれの結果を評䟡し、成功率を分析したうえで決定を䞋す、ずいったこずが曞かれおいる。 これは適切なやり方かもしれないが、残念ながらリヌダヌにずっおさほど圹に立぀ずは蚀えない。 遞択肢が明確にわかっおいるケヌスは、じ぀はめったにないからである。
これは自分の䞭では新しい抂念でした。
実際の戊略ずは、決定ではなく蚭蚈であり、遞択肢の䞭から遞ぶのではなく自らデザむンする必芁があるなず。
戊略立案は、どの車を買うか決めたり、工堎の広さを決めたりする䜜業よりも、高性胜の飛行機を蚭蚈する䜜業に䌌おいる。

有効な戊略

次の四぀のうちのどれかをめざす戊略が有効である。 ・競争優䜍を深める。 ・競争優䜍を拡げる。 ・優䜍な補品たたはサヌビスに察する需芁を増やす。 ・競争盞手による暡倣を阻むような隔離メカニズムを匷化する。
぀い぀い自分たちの持おるカヌドを匷化したり、増やしたりしがちであるため、3぀目の「需芁を増やす」ずいう考えはなるほどな🀔ずいう感じです。
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